「すみだ北斎美術館」にいってきた。建築巡礼街コンってどうです?

2017/03/05 00:53

カトウヨシアキ

コラム

昨年2016年11月にオープンした妹島和世氏設計の「すみだ北斎美術館」に行ってきました。

ここまでしっかりした美術施設が区単位の行政で実現するのだなと感じたのが率直な感想です。

建築デザインとしても実に面白いこちらの「すみだ北斎美術館」を紹介していきます。

 

 


【妹島和世氏の建築デザイン】


 

「公園と一体化し、スリットで分けたボリュームに裏を持たせないで地域を調和をはかる」

というコンセプト通りに建物が実現しています。

平面のプランだけでは理解しえない、面白い空間構成が楽しめます。



 


 

建物の各面に配置された各スリットのどこからでも館内にアプローチできます。

通路幅は3mくらいしか無いのでゆったりとしているわけではありませんが、図書室や映像室、受付などのボリュームに分かれています。

 




 

10倍くらいの建築ボリュームで、スリット内を車や人々が行き交うスケールでこの建築を見てみたいなと思ったのが正直なところです。

どことなく勿体無い感があったのは事実です。

 




 

計画時の外壁は周囲を映し出す鏡面性の強い素材だったのですが、以外とマットな素材でなんとなく周囲の景色が写り込んでいるようにも見えなくもない程度に仕上がっています。






1階の受付スペースにロビー&ミュージアムショップがこちら。

 





展示室のエントラスンスはエレベーターで3階へ。






 

3階のラウンジがこちらです。

3階は企画展時室となっていました。 




 


 

4階のラウンジがこちらです。

4階は企画展示室と常設展示室の2つのボリュームに分かれていました。


 





常設展の様子はこんな感じです。

3階と4階は螺旋階段で行き来ができ、各階の各展示室ボリュームが区切られているものの、美術館として1つの空間の繋がりを感じることができます。



是非この建築空間を体験してみてください!

妹島和世氏というと建築会では世界的大スターであり、金沢21世紀美術館も西沢立衛氏との連名ユニット「SANAA」の作品です。

なぜ今作品のすみだ北斎美術館は妹島和世氏のみの名義なのかはわかりませんが、是非SANAA名義でのすみだ北斎美術館も見てみたいと思ったのは私だけでは無いはずです!

 

 

 

【苦節27年!「すみだ北斎美術館」完成!気になるお値段は・・・】


 

なんと!墨田区が基本計画に「葛飾北斎の作品を収蔵する美術館」を盛り込んだのが1989年!

時間をかけて作品を収集し、幾度とない工事の延期、価格や工期の見直しを経て昨年の2016年にやっとオープンできたんですね。


 

なんとそんな皆様のまえにお目見えした建物のお値段38億円!

北斎のコレクション収集に費やしたのは20億円ほど!

 


さらに土地の取得等も考慮すると相当な費用がかかった「すみだ北斎美術館」ですが、世界的にも日本が誇るグラフィックデザイナー北斎のアーカイブがびっちりですから、今後世界的に注目される東京の名物スポットになることは間違いなさそうです。

 

 


【すみだ北斎美術館と江戸東京博物館の面白い関係】


 

両国の大きな建物2つに意外な関連性があることに面白さを感じています。

今回見に行った「すみだ北斎美術館」と両国駅前にある「江戸東京博物館」の関係です。

 


すみだ北斎美術館の設計者妹島和世氏の師匠というのは、現代日本建築のトップランナー伊東豊雄氏です。

せんだいメディアテークや表参道のTOD‘Sビルやまつもと市民芸術館などなど日本建築の力を世界に知らしめた建築家です。大巨匠です。

妹島氏はこの伊東氏の建築事務所で働いていました。実質的な師弟関係と言って良いでしょう。

 


さらに、この伊東氏の師匠というのが江戸東京博物館を設計した菊竹清訓氏。

こちらも日本近代建築の立役者の1人なんです!大重鎮です。

江戸東京博物館の建築家の遺伝子を孫請けした妹島和世氏が、両国という同じ地にすみだ北斎美術館を

設計するという、建築を通して世代を超えた共演が実現しているのです。

 


個人的には、墨田区役所か東京都復興記念館のリノベーション案とかで伊東豊雄氏が設計した建築が実現すれば、両国が現代建築巡礼地になる日もそう遠くは無い気がします。

 

 

 

【すみだ北斎美術館を体験して・・・】

素人がこんなこと言うのもなんですが、非常にもったい無い気がしています。

先にも少し触れましたが、もっと巨大なスケールで同一プランの建築を見てみたいなと思ってしまいました。

閉塞感があるわけでは無いのですが、もっと空間に冗長性があると違った印象になるだろうなと感じています。


 

また、建築デザインと収蔵されているコレクションの乖離をすごく感じたのも事実です。

北斎が「常に新しさを求めた」と言っても、どこか完璧にマッチしていない感じもしています。

時が経過するとそんな違和感も解消されるかもしれませんね。

そんな「場」の「内」と「外」の関係性が変化してくのも建築の楽しみの1つです。

近い内に夜のすみだ北斎美術館を見に行きたいと思います。

 

 


すみだ北斎美術館

http://hokusai-museum.jp

 

東京都墨田区亀沢2丁目7番2号

 ・都営地下鉄大江戸線「両国駅」A3出口より徒歩5分

・JR総武線「両国駅」東口より徒歩9分

 

開館時間:9:30~17:30(入館は閉館の30分前まで)

休館日:毎週月曜日

観覧料:常設展400円/企画展は展覧会ごとに異なる

 

 


以前、天王洲アイルの建築模型のみを展示している美術館「建築倉庫」も紹介しました。

興味のある方は是非あわせてご覧下さい。


 

「建築倉庫」に行ってきた。天王洲アイルは最高な寺田倉庫のお庭!

https://omocom.jp/reading/detail/168

 

書いたひと

カトウヨシアキ  
彼氏にしたくない条件ベスト3、「チビ」「デブ」の2タイトルを既に獲得している2冠王。 おもコンクリエーターとして、自分の好きなことを無理やり合コンや街コンに絡めて記事を掲載していきます。

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